秋の夜長の読書感想文「蒲団」
今日は午前中授業受けたあと、午後は英語の復習や世界史をやってたぜ
流石に次のセントレでは世界史90点超えたかったから、1200年代〜現代まで通してやったんだけど、中々疲れたな😅
ちょっと気分転換するかーって思って、この前宮本先生がおすすめしていた、田山花袋の「蒲団」を読んでみました!
読んでると無意識のうちに「もしこれが問題だったらここに下線部引きそう🤔」とか考えてる自分、もう病気やな😁
「蒲団」は明治の自然主義の作品だけど、こういう教科書に載るようないわゆる「名作」ってやつは、全部電子辞書に入ってていつでも読めるからありがたいね😭
最初少しだけ読むつもりだったんだけど、予想以上に面白くて気付いたら一時間経ってて読み終わってた😁
当時の文章って、やっぱり今と違って文体が硬くて、そんな硬い文章が自分はめっちゃ好きなんよね。
なんか憧れるし、あんな文章書きたいなあってつくづく思う。
ちなみに親に送った方には書かなかった(書けなかった)んだけど、「蒲団」の内容は自分の女弟子への愛欲を赤裸々に綴ったものです(モデルは作者自身、これが私小説ってジャンルの始まりになって当時大受けしたから教科書に載ってる)。
具体的には
売れない中年作家(時雄、妻子持ち)のもとに手紙が
↓
女子大生(芳子)から
「先生のファンで、私も先生のような文章が書きたい。弟子にしてください🙇」
↓
女はやっぱ顔やわ、とりあえず写真送ってって返信しようとして思い留まる
「東京まで会いに来て〜」
↓
実際に会ってみたらくっっっそ可愛い。
自分とは世代が違ってちょっと合わん気もするけどそこがたまらん
「30半ばになって新婚のときの楽しさもなくなり、奥さんに子どもを取られて、子どもを奥さんに取られて、愛するものを失った自分は、その若い女にすぐに惚れた」
的な描写がなんか印象に残ってます🤔
続き
↓
どうにかしてこの子(芳子)と何らかの関係を持ちたい、が、自分は師匠だしどうしよ
↓
とりあえず芳子を姉の家に住まわせとく
↓
😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰
ここで芳子に彼氏がいることが発覚
😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰😰
↓
許せん。。と思ってたら彼氏(田中、フツメン、同志社大在学)もどうやら芳子を追って上京してくるらしい
↓
芳子を保護(?)するため、主人公と芳子が同棲開始
↓
田中と一線を超えていないか、二人の恋愛の「監督者」として執拗に確認。一応神聖な愛っぽい。
↓
芳子と田中が日夜デートに。今にも結婚しそう
↓
芳子の師匠として喝
「君たちは互いの将来のこともあるんだから、今は勉強しなさい。二十歳過ぎの若造二人でくっついて生きていけるほどこの世は甘くねえ。」
↓
田中必死に交戦
「自分は同志社の縁も断ち切ってここに来た。それに親友のおかげで最近ようやく仕事が手に入った。その親友の苦労を無駄にしないためにも僕はここに残る。」
お互いに建前で徹底的に戦うも決着つかず。
↓
よって芳子の父を召喚
↓
父から見ても田中は表面だけのうっすい男だった
↓
話し合った結果、芳子と田中の結婚は絶対に受け入れられず、芳子を実家に返すことが決定
ここで念の為最終確認として、芳子に「田中との恋は本当に神聖であったか」を確認
芳子、直接は言えず手紙にて返答
読んでみると、田中と一線も二線も超えまくってたことが発覚
主人公は激怒して芳子を破門、即座に実家に帰らせる
家に帰り、2階の元芳子の部屋に。
ここから田山花袋大先生の原文で語るぜ😁
時雄は雪の深い十五里の山道と雪に埋れた山中の田舎町とを思い遣やった。
別れた後そのままにして置いた二階に上った。懐かしさ、恋しさの余り、微かすかに残ったその人の面影おもかげを偲しのぼうと思ったのである。
武蔵野(むさしの)の寒い風の盛さかんに吹く日で、裏の古樹には潮の鳴るような音が凄すさまじく聞えた。
別れた日のように東の窓の雨戸を一枚明けると、光線は流るるように射し込んだ。
机、本箱、罎(びん)、紅皿(べにざら)、依然として元のままで、恋しい人はいつもの様に学校に行っているのではないかと思われる。
時雄は机の抽斗(ひきだし)を明けてみた。
古い油の染みたリボンがその中に捨ててあった。
時雄はそれを取って匂(にお)いを嗅かいだ。
暫(しばら)くして立上って襖を明けてみた。
大きな柳行李が三箇細引で送るばかりに絡からげてあって、その向うに、芳子が常に用いていた蒲団(ふとん)――萌黄唐草(もえぎからくさ)の敷蒲団と、線の厚く入った同じ模様の夜着とが重ねられてあった。時雄はそれを引出した。
女のなつかしい油の匂いと汗のにおいとが言いも知らず時雄の胸をときめかした。
夜着の襟えりの天鵞絨(びろうど)の際立きわだって汚れているのに顔を押附けて、心のゆくばかりなつかしい女の匂いを嗅かいだ。
性慾と悲哀と絶望とが忽(たちま)ち時雄の胸を襲った。時雄はその蒲団を敷き、夜着をかけ、冷めたい汚れた天鵞絨の襟に顔を埋めて泣いた。
薄暗い一室、戸外には風が吹荒れていた。
終わり方がものすごく気持ち悪切ない。。。
河合塾2階の自習室でこれを読み終わったあとの僕には、えもいわれぬ達成感がありました。
宮本先生これを13回も読んだとかほんま笑う😁😁
塾を出て寮に帰りながら曲を聞いてたら、たまたまback numberの「クリスマスソング」が流れてきて、なんか時雄の言葉と比べるとあまりにもうっすい歌詞やなあ🤔🤔🤔と今までにない感覚を抱いたよ😅
あとで気になって「蒲団」の読者レビューを見てみると、匿名で性別も何もわからないはずなのに、レビューごとにそれは男と女のどちらが書いたものなのかひと目でわかって面白かったっす😁
基本、男性が書いたと思われるレビューは
「今も昔も考えることは一緒やな。明治の価値観も知れて中々面白かった。」
女性が書いたと思われるレビューは
「時雄最低。時雄がクズすぎて感情移入できんわ。パワハラセクハラDV三拍子揃ってて、読んだあと気分悪くなった。」
って文脈が多かったわ😁
男女の違いってやつっすね。
てか、こうやってまともに読書したの何年ぶりやろ🤔🤔
勉強に関係ない本を200ページも読んだのは、高1か高2の夏(冬?)休みの読書感想文以来かも🤔
宮本先生も言ってたけど、読書ってやっぱおもろいわ
自分とは違う価値観がわかるし、なんかいいよね(語彙力)
自分は中学校入ってからあんまり読書してなかったから、大学に入ったらまた色々読みたいなーーー
浪人中も気分転換に読書、始めてみたいと思います😋
(これからは時間取らないように短編のやつにしますが😅)
それでは、また明日。